不動産投資を成功に導く「賢い収益物件の選び方」とは?
こんにちは、尾嵜豪です。
本日は不動産会社社長から見た、賢い収益物件の選び方についてお話していきます。
重要視すべき収益物件の特徴や、利回りの見方、買ってはいけない物件についても触れていきたいと思います。
1. 物件の「立地・価格・築年数」
収益物件を多くの情報から選ぶ際に注意すべき、重要なポイントが3点あります。
① 立地・価格
立地が大事ということは、投資をしようと思われる方であれば、きちんと理解されていると思います。
しかし、立地が良いと価格も高いので、できるだけキャッシュを抑えて買おうと考えるのではないでしょうか。
投資において立地は、イメージ以上に重要なポイントです。
仮に駅からの距離で考えると、徒歩5分と徒歩10分では対象物件数は1:3の比率になります。
希少性が不動産の価値とも言えますので、妥協せずに立地の良い物件を買ったほうが良いと言えます。
② 築年数
収益物件に関しては、新築は避けるのが無難でしょう。
新築はディベロッパーの宣伝広告費やマージンが多めに乗っており、築浅の中古物件と比較しても割高になってしまいます。
逆に、昭和56年施行の新耐震基準以前の建物は割安感がありますが、今後の地震発生確率を考えると避けたほうが良いでしょう。
最近の建物はRC造などで、コンクリートのN値と呼ばれる強度が高く作られているものが増えてきています。
そういった建物構造から選ぶのも良いでしょう。100年は持つとさえ言われています。
今までの築年数の考え方と異なる物件が増えてきていることに留意し、先を見据えた選択をする必要があります。
ただし、設備や配管などは10年~20年スパンで交換や修繕が必要となってきます。修繕維持管理がしっかりしている物件を選ぶことも大切です。
2. 利回り
不動産投資において、利回りの数字で物件を選ぶことが多いです。しかしプロはそれ以上に、物件価格の上昇余力を見極めて物件を選びます。
良い物件情報があれば、そのエリアの路線価の上昇率、取引事例価格の上昇率、登記簿謄本上での売買履歴をチェックしましょう。
路線価はネット上で調べることができます。また、買いたいエリアを絞ることで、ここ2,3年の坪単価を知ることが可能です。
登記簿謄本で所有権が法人名義であり、短期間で頻繁に変わっている物件などには要注意です。
では、具体的にどう利回りを見ていくのがよいのでしょうか?
何%以上であればOKという基準は避けた方がよいでしょう。
必要とされる利回りは、該当エリアの価格上昇余力・物件の状態・管理状況・物件の売り急ぎ具合によって決まります。
ですから、マイナス成長する可能性が高いエリアや、維持修繕費が膨らむ可能性の高い物件は、たとえ利回りが15%あったとしても、買うべきではないのです。
3. 買ってはいけない収益物件の特徴は?
では、条件は良くても買うのに注意すべき物件はあるのでしょうか。
以下の3つのエリアにある物件には、特に注意すべきかと思います。
① 人口が減少するエリア
② 観光客数が少ない地方都市
③ 東京山手線・大阪環状線などの都心中心部より外のエリアで駅から徒歩15分以上の物件
また、投資目的で木造戸建てを購入するような、自分が住む基準での選び方は避けたほうが良いでしょう。
日本において木造建物は、非常に短い期間で価値が大きく下がっていきます。
高温多湿な日本においてツーバイフォー工法*などは、壁の座屈などが起きる可能性があります。残念ながら長期にわたって使用するようには作られていないのです。
木造アパートは戸建てと違い収益還元法で価値が計算されるのですが、建物の劣化が早い分、高い利回りが要求されます。鉄筋コンクリートの物件より利回りで3%以上は必要と考えるのがプロの見方です。
*ツーバイフォー工法…木造建築の工法のひとつ。材木の大きさを共通化し、決まったサイズで構成する建築工法。柱ではなく主に壁で家を支える。
まとめ
不動産投資は不動産会社や大手法人がライバルとなるビジネスです。
生半可な知識で飛び込むと、不動産会社のカモにされると言って、まず間違いないでしょう。
それらに太刀打ちするためには、それに対抗できる有力な不動産コンサルタントを味方につけ、状況を調査し、時勢を待つ。しっかりと準備をした状態で、良い物件に出会えた時は一気に勝負をかける。
待つ力と挑戦する機を逃さない目、それらの根底となる知識があれば、不動産投資で着実に利益を上げていくことも夢ではないと言えます。
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